ネットを活用する、というと、多くの方は自社の商品やサービスをウェブサイトで紹介し、ネットから集客することを考えます。
しかし、それは本質的なネット活用とは言えません。
インターネットの登場によって消費者の行動は大きく変化しました。
たとえば、かつて不動産屋は駅前にあるだけで集客が出来、売り上げにつながりました。
しかし、最近では消費者は部屋を探すのにまずはネットで情報を収集します。
その中から気に入った部屋を見つけ、その情報を扱っている不動産屋に問い合わせをするのです。
そうなると、集客で差がつくのではなく、いかに自社だけが取り扱える物件を増やすか、というのが差別化になり、収益につながるわけです。
歯医者を探すときでも、かつては知り合いに評判を聞いて、近所の、痛くない歯医者、親切な歯医者を紹介してもらうのが普通でした。
しかし、最近ではネット上で評判を検索することもできます。
検索エンジンで、「駒込+歯医者+駅前+親切」と検索すると、たくさんの歯医者の情報が紹介されます。
簡単に、近所で、痛くなくて、親切な(と評判の)歯医者をたくさん見つけることができます。
その中で、さらに選ばれるためには、これまでと異なる価値が求められるのです。
不動産屋も、歯医者も重要なのはウェブサイトの見せ方や、アクセス対策ではありません。
商品や、サービスそのものの価値を変化させ、同時にその強みを発揮できるようなお客様に絞り込むことです。
つまり、消費者の多くがネットを活用するようになった今、企業に求められているのは、ネットの競争環境の中で、選ばれる理由を作ることなのです。
専門家の間では、「消費者が情報を手に入れた」「競争のルールが変った」などと形容されるように、これまでとは違った基準で競争しなければなりません。
そのためには、自社のお客様は誰なのか、自社の提供する価値は何なのかを改めて問い直す必要があります。
昨今では、オムニチャネルの時代と言われるように、ネットが消費者の行動を一層変化させています。
そのため、消費者の行動変化から、自社のお客様、商品・サービスの価値を問い直す必要性が高まっています。
ネットがもたらした社会の変化に対応すべく、事業の枠組みを問い直し、新しい強みの創造を支援し、ネットで発信すること、それが私たちweb戦略コンサルタントの役割なのです。