日本ネット経済新聞さんに、私を含めてECに強いコンサルタントの2013年予測が掲載され、興味深く拝見しました。
スマホやソーシャルなど、新しい手法を狙え、という意見、価格競争の激化によって、モールが厳しくなる、広告費がかさむ、という価格競争についての意見が多かったように思います。
どちらにしても、たくさんのことをやらなければならない、というご指摘が多かったのですが、やはりその中でも何が重要かを絞りこむ必要がありますね。
ご参考までに、私の意見を掲載します。
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「2013年のネット通販業界、私はこう見る」
貿易で稼げず、国内市場の成長も見込めない日本経済は長期に渡って悪化します。ECでも、新規出店者の多くはマイナス収支、古参ショップでも売り上げは急速に収縮しています。インターネットビジネスの特徴は、市場の変化の速さです。EC市場もすでに成熟期を迎え、長期的な下降局面に入ったと見るべきです。
2013年は不景気のニュースが溢れ、EC市場でも一気に価格競争が進みます。コスト削減と広告投資で売り上げを維持しようとすると破綻します。市場全体が沈む段階で必要なのは、マーケティングではなくイノベーションです。
これからのネットショップは、商品を右から左へ流すだけの極端な”ローコスト、低付加価値経営”と、商品、販売手法で差別的優位点を保有した”高付加価値経営”に2極化するでしょう。
“高付加価値経営”には”通販メリット以外の価値の提供”が必須です。商品自体の差別化か、商品以外(サービス)の差別化のいずれかです。