いまismの会員7名の共著で「脱ムダ ウェブマーケティング(仮)」という本を書いています。
もともとウェブマーケティングは集客が主目的であることが多かったのですが、
検索上位に表示する取り組み、という意味でのSEOが不可能になり、リスティング広告も以前より効果的ではなくなりました。
一方で、SNSやスマホの台頭で、「検索しないユーザー」が増え、また検索も断片的になり、文脈から考えなくてはならなくなってきました。
そのあたりについて、著者の皆さんとの合意形成をしながらまとめてみました。

私はもはやSEOに取り組む必要はないと思っていますし、実質SEOといわれることは何もやっていません。
タイトルをユーザーに最適化するくらいです。
しかし、それでもお客様の検索順位はどんどん上がって、成果にもつながっています。

以前はアルゴリズムを追いかけても効果はなく、ポリシーを追いかけろ、といった時期もありました。
しかし、いまやポリシーを追いかけるよりも、ユーザーの満足度を追いかけたほうがいいです。

ポリシーとアルゴリズム

検索エンジンの歴史はまだ20年ほどですが、その間にSEOのアルゴリズムは大きく変化してきました。
検索エンジンの目的は、検索ユーザーに適切なページを紹介することです。
これを検索エンジンのポリシーと言います。
このポリシーに従って、適切なページを紹介するためのより具体的なルールがアルゴリズムです。

内部要素

初期のアルゴリズムは、内部要素によって検索順位を決めるというものでした。
内部要素とは、ウェブページ内の情報、コンテンツやHTMLコードのことです。
これらを分析することで、ページ内のテーマを浮き彫りにし、検索キーワードとのマッチングの程度を評価し、マッチする順に検索順位を決定していました。

しかし、この方法だと、ページ制作者が検索順位を上げるために内容を変更することが可能です。そうなると、検索順位はページ制作者の対策の程度によって大きく変わることになり、客観性がなくなってしまいます。

外部要素

そこで、Googleが開発したのがバックリンク(被リンク)の評価によってランキングを決める、というアルゴリズムです。
これは学術論文の世界での評価方法を応用したもので、「引用されるものは、たくさんの人に推薦できるものが」という考え方から、より高い評価を与えられます。
上記の内部要素に対して、外部要素と呼ばれるものです。
外部要素の評価に重きを置くことで、ページ制作者自身が順位をコントロールできないようにしました。

しかし、自分のウェブページの検索順位を上げたい制作者が、恣意的に他のサイトからバックリンクを張ってもらうことも可能です。
具体的には、自社でサイトを乱立させ、自らリンクを張る自作自演、また外部のSEOのためのバックリンクサービス(こういうものを提供する人たちがいることが問題ですが)を使って、他のサイトからバックリンクを張ってもらう方法です。

ユーザーフォーカスアルゴリズム

内部要素ベースの評価も、外部要素ベースの評価も、ウェブ上でだれでも手に入れられる情報をベースにしている限りは、サイト制作者がそこにかかわり、恣意的にコントロールすることができます。
そこで、現在Googleが着目しているのがユーザー自身が発するシグナルです。ここからは想像ですが、いまGoogleはユーザーの行動履歴をもとに、検索順位を決定していると考えられます。

例えば、「ウェブコンサルティング」と検索した後に、「ゴンウェブコンサルティング」と検索し直す人が多かった場合、Googleは"ウェブコンサルティングと検索している人は、結局ゴンウェブコンサルティングの情報を求めているのではないか"と考えます。だからこそ、ゴンウェブコンサルティングのサイトが上位に表示されます。
このような消費者の検索文脈を理解して、検索順位に反映させていると考えられます。
この傾向は、関連する検索キーワードなどを見てもわかります。

同じように、「ウェブコンサルティング」と検索されたときの検索結果から、どのくらいの割合の人がゴンウェブコンサルティングのページをクリックして訪問しているのか(クリック率)、そのユーザーが検索結果ページに戻ってくるのにどのくらいの時間がたったか(滞在時間)、「ゴンウェブコンサルティング」と直接検索している人がどのくらいいるのか(指名検索数)、このようなシグナルが、現代の検索順位決定のアルゴリズムの重要なシグナルになっていると思われます。

これからのSEOはユーザーの満足度を高めること

これらのシグナルは、すべてユーザーが発するものです。
内部要素、外部要素、ユーザーシグナルと変化してきたということです。
そして、これらのシグナルを改善するためには、ユーザーに検索してもらう、クリックしてもらう、滞在してもらう、指名検索してもらう、というUXそのものの改善が必要です。
これは、もはやSEOの話ではなく、ウェブサイトの満足度を高めるということ、もしくは価値あるウェブサイトを作るということと一致しています。

だからこそ、これからはSEOを考えなくても良い、もしくは、ユーザーの満足するサイトを作ることがSEOと言われるようになってきたのです。

ウェブコンサルティングとは

ウェブコンサルティングとは何か

ウェブコンサルティングとは何か。

良く聞かれる質問です。
私はそれに対する明確な答えを持っています。

それは、
「ウェブサイトを作る前に必要なことを考える専門家」
です。

ウェブサイトを集客ツールや会社案内と考えている方も多いですが、そんな簡単なものではありません。
ウェブサイトは消費者に情報をもたらし、欲しい商品、サービスを自由に見つけられるようになりました。
これまでは消費者に認知されなかった競合商品が発見されるようになり、それに伴って新しい商品も生まれています。
ウェブサイトの存在が、競争環境そのものを変えてしまったのです。
そして、ウェブサイトは、いまや消費者と企業の接点の中核になっています。
だからこそ、私が考えるウェブサイトの役割は、
「インターネット時代の消費者の行動変化に対応するため、自社の価値や顧客を見直し、それを表現するもの」
です。
「競争のルールが変わった」のですから「イノベーション」しましょう。そして、それを「ウェブサイトで発信」しましょう。
それをウェブコンサルタントがお手伝いします。


ウェブコンサルティングは誰のため?

インターネットの登場によって、社会が変革したと言われて久しいですが、
まだまだそれを本質的に理解している方は少ないでしょう。

「私たちの業界はネットはあまり効果がない」
「当社の場合は、ネットを使わなくても他の方法がある」

こんな考え方を持っている方も多いです。
しかし、実際は、自分たちが好む、好まざるにかかわらず、消費者はネットを利用しています。
歯医者のウェブサイトからの予約率はまだまだ低いと聞きますが、それでもウェブサイトが見られていないわけではありません。
むしろ、ほとんどの方は、ご自身が通っている歯医者のウェブサイトを見たことがあるでしょう。

私は不動産屋の例を良く話します。
かつて不動産屋は駅前にあるのが競争力でした。
なぜなら、賃貸物件を探すときは、まず住みたい駅で降りて、その駅前の不動産屋に入り、物件を紹介してもらうからです。
扱っている物件が他の不動産屋と同じでも、駅前にあることが優位性でした。

しかし、インターネットが一般的になったいまは違います。
まずネットで条件をキーワード検索します。
「○○駅 1LDK 賃貸 マンション」
などです。
その結果、物件情報が見つかり、比較検討しながら、最終的に興味のある物件を扱っている不動産屋に問い合わせます。
つまり、不動産屋が駅前にあるかどうかを検討することはしないのです。
これを理解していないと、ウェブサイトを作るときに、「当社は駅前にあります!」ということを声高に主張してしまうかもしれません。

どんな業界でも同じような変化が起こっています。
しかし、ネットに詳しくない一般企業では、そこまで理解してウェブサイトを作ろうと思っている方は稀有でしょう。
いまやウェブサイトは消費者が最も高頻度で接する媒体であり、すべての業界において、消費者接点の中核です。
だからこそ、すべての消費者がインターネットを活用する時代に、自社の価値は何か、顧客は誰か、
そして、消費者は自社のウェブサイトをどのように活用するのかを真剣に考える必要があります。
これを支援するのがウェブコンサルティングです。


ウェブコンサルティングとウェブマーケティング

SEOやリスティング広告、ウェブ解析、構造設計、UXデザインなど、ウェブサイトの目的が決まったうえでの4Pの最適化をウェブマーケティングと呼びます。
そして、ウェブマーケティングのコンサルティングをウェブコンサルティングと呼ぶ例が多くなっています。


しかし、私の考えでは、ウェブサイトのゴールそのものを定義することが最大の仕事で、その前には事業のゴール設定が必要です。
インターネットによって、事業構造そのものが覆されたのです。
だからこそ、事業そのもののゴールを再定義することが重要です。
そのうえで、ウェブサイトのゴールまでを決定し、それを実現するためのウェブマーケティングの話になります。


ウェブサイトではなく、事業を作る

だからこそ、私たちの場合、ウェブサイトを作るためのコンサルティングと、制作の工数を比較すると、コンサル:制作=7:3くらいです。

ウェブサイトの企画やおまけ程度に考えておられる方も多いと思いますが、私たちの場合、ウェブサイトを作り始めるまでに通常1年はかかります。
ウェブコンサルティングは事業そのものを作る仕事で、ウェブサイト制作はそれを表現する清書でしかないのです。
ウェブサイトを作る前に勝負は決しているということです。
私たちが創っているのは、ウェブサイトではなく、事業なのです。

事業全体に貢献するからこそ、成果も大きいですし、その分も費用がかかります。
通常1000万円くらいからの費用が掛かりますが、次の10年を作る費用としては圧倒的に安いと思っています。

ウェブコンサルタントの育成

これからますますウェブサイトが重要になる中で、私のように、より広い範囲を扱うウェブコンサルタントがたくさん必要になっています。
しかし、圧倒的に数が足りていません。
そのために、いま私はismという会員組織を立ち上げて、ウェブコンサルタントを育成しています。

http://www.internet-strategy-marketing.org/

SHINSHU BRAND WAVEセミナー2016 開催レポートご紹介

SHINSHU BRAND WAVEセミナー2016 開催レポート
主催:JBNさま

https://shinshubrandwave.jp/news/news238/

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3社の専門家がそれぞれの異なる立場から、戦略の重要性、取り組みについてご紹介しました。

わたくしからは、エンジェル宅配さんと上澤梅太郎商店さんのイノベーション事例をご紹介させていただきました。

印象的だったのは、制作会社さんや、広告代理店さんなど、本来戦略をメインのビジネスとしていない人たちがその重要性を指摘していること。
また、参加企業の顔触れを見ても、幅広い業種の経営者さんがたくさん聴講され、またアンケートを見ても強い興味を持っていたこと。

集客全盛の時代だった10年前とは大分状況が変わってきたと感じました。

こういうイベントが増えるといいですね。